群青の空を越えて

つーわけで全編通して感想などをクリア順に。ネタバレ注意。



若菜ルートは恋愛含めて、ストーリーに王道って感じでしたね。戦局の描写、移り変わりなんかは『お話』として一番好みな流れでした。お話として、って書いたのは加奈子ルートなんかで描かれていた陸戦の描写がないことが大きい。司令部でのやりとりとかで素直に燃えられたのは、現場での悲惨な状況があんまり細かく描かれていななかったからってのもありますね。


加奈子ルートは、主人公を兄の代わりとして…っていうある意味王道な展開でしたが、そんな甘ったるい?恋愛話よか死亡フラグたちまくりのストーリーに驚愕でしたねー。一番戦局が厳しいルートなのは確かなんですが…。アレだ、ラストの方の加奈子の行動で「あ、全員死んだな」って思ったのは私だけじゃないでしょうw 加奈子、怖い女…!
若菜のアレは別にショック受けなかったなー。途中から全滅エンドになると思ってたし、何より相手にフラグたってからすぐに退場すると思いましたし。アレで本番やってたら別だったんでしょうが。若菜はアレよりリュウへの最後の指示とか、最後の通信とかの方が印象強い。
エンディングはトシが哀れすぎて何も言えない。


美樹ルートは加奈子ルートの後だったから展開がヌル過ぎてちょっと。うーん、正直あんまり印象に残ってないなぁ。ああ、主人公の空戦技量が一番高いルートかもしれない(それだけかよ)。

その他ルートについては、グランドルートに向けての下準備って感じでした。まあ、メインルートに絡ませるわけにもいかないので妥当な判断だったと思います。メインルートより尺が短いながらも、ちゃんとキャラの個性を出してるのはすごい。夕紀さんかわいいよ夕紀さん。あと、妄想はやめれ圭子。


で、最終ルート。主人公がああいう行動するってのは、若菜ルートやってる時からなんとなく予想してたんであんまり驚きはなく。というか、円経済圏理論を理解していながらなんであんな事やってんだ? とか思ってましたからねぇ。これまでのルートにもそういう複線はあったし。
で、このルートで円経済圏理論の真の姿が明かされるわけですが…ちょっとぶっ飛びすぎてるような。ただ、この理論が作られた目的がわかった時にはああ、なるほどなー、とか思いました。スケール大きすぎだけどw スケール大きいと言えば経済市場の話とかも微妙についていけなかったり。いや、かあちゃん凄いけどさ。リハビリ兼ねて80億ユーロ稼いだってw
最終ルートで主人公とか若菜とかメイン連中はその後どうなったんだろう…。


全体通してみると、登場人物同士のすれ違いが多かったお話だと思います。主人公と父親だったり、各ヒロインルートでのヒロインと主人公だったり、他にも色々。ハタから見るとやきもきしますが、それが分かるのは複数人物の心境描写があるからなんですよね。話はちょっとずれますが読解能力がないせいか「それぐらいわかってるだろう」って場面ですれ違いがあったりすると「なんでだよー」と思うことが何回かあったり。


キャラはメインはもちろんな事、脇もいいキャラが多かったですね。特に立ち絵がないのにカッコいい台詞はいてくれるシンとか。やっぱ戦争モノは人間ドラマじゃないといけませんよね。既に多くの人が言うように空戦での燃えは期待できないですし。戦闘に燃えを求める人はあやかしびとをやってください(ぉ


ちょっと不満点を言うと、音楽は場面に合った曲を流して欲しかったところが何個かあったり。加奈子ルートの若菜とクーが最後に話してるところとか、もうちょい暗めの曲の方が雰囲気あってるんじゃないかなー。
ま、総論を言うと面白かったです。面白かったんですけど、グランドルートの最後がちょっと弱いかな、という気がしないでもない。メインキャラのその後とか気になるじゃないか。
まあ、若菜ルートと加奈子ルートだけでも個人的にはおなかいっぱいなんで満足かなー。